緊張と緩和

ギターとかジャズとか格闘技とか

ジェラルド・クレイトン・カルテット@丸の内コットンクラブ

6月6日(火)の2ndセットに行ってきました。

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仕事的にムリだったので諦めてたのですが、諦めきれず当日の19時20分に電話予約して、丸の内コットンクラブへダッシュして19時40分に到着。会社が近くで助かった。

メンバーは、
ジェラルド・クレイトン (pf)
ローガン・リチャードソン (as)
ジョー・サンダース (b)
ケンドリック・スコット (ds)

すごいメンバーです。ドリームチームです。このメンバーが一度に見れることは貴重。


  • ジェラルド・クレイトンのピアノはCDで聞くよりも淡い演奏。正直言うと「控えめだなあ」と思った。前にガンガン出て来てグイグイ演奏をリードするピアノとは正反対。しかし前に出てこないのに演奏をガッチリ支配してたことにあとで気づく。
  • 絵を描くようなピアノ。丁寧に色彩を描いていくような感じ。
  • 今まで触れたことが無い感触のハーモニー。
  • ハーモニーが独特で引き込まれる。ケンドリック・スコットが複雑で激しいビートを叩いても、ローガン・リチャードソンがブリブリ吹いても、カルテット全体の演奏としては丁寧に絵画を描くような演奏が続いていく。こういうの経験したことないのでとても不思議。
  • ケンドリック・スコットのドラムがとにかくすごかった。圧倒的。
  • ジョー・サンダースは半分くらいシンセベースをプレイしてて、「ズー-ーーーン、、、ズー-ーーーン」みたいな音を出してた。
  • ローガン・リチャードソンは、ポール・デスモンドみたいな繊細でふわっとした音を出しながらときどきグッと激しくドライブする場面が何度もありよかった。2015年に出たローガン・リチャードソンのリーダー作「Shift」はすごく好きで何度も聞いてるので、ライブでプレイが聞けてよかった。

何の曲を演奏したか覚えてない(セットリストをメモすることに意味が無いように感じた)。アンコール前に演ったのが、アルバム「Tributary Tales」に入ってる「SoulStomp」ってことくらいしか覚えてない。
絵画を描くような演奏、というのがライブ全体をとおして感じたこと。なので「この曲やった」「あの曲やった」はあまり意味が無いような気がする。
とはいっても「ふわっと演ってふわっと終わった」ということではなくガツンと記憶に残る演奏が見れた。うーむ、なんかとても表現しにくい。

バタバタで行き当たりばったりで行ったが行って本当によかったです。




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今月聞いた新譜(2017年5月)

例によってリリースされて半年未満のものは新譜という括りで。



ビル・エヴァンスの発掘盤です。1976年11月15日の録音。
ビル・エヴァンス(p) エディ・ゴメス(b) エリオット・ジグムンド(ds)
去年(2016年)に出た同じく発掘盤の「Some Other Time」よりこっちのほうが好みです。
演奏も録音も良いです。
ビル・エヴァンスのピアノは「円熟」といった印象。トゲトゲしてないまろやかな音。ただし、時折サクッと刺すような見事な切れ味のスリリングさがあります。
エディ・ゴメスのベースは落ち着きがなくてあまり好みでは無いのですが、このアルバムでは気にならない(いつもどおり落ち着きないベースですが)。
晩年のヨレヨレさがあるかなあと思ってたのですがすごく良い演奏。
最近いろんなミュージシャンのダメな時期の演奏を聞くとグッときます。チャーリー・パーカーのラバーマンセッションとか、バド・パウエルのひどい録音とか、ボブ・ディランの明らかに自信のない時期とか。ダメな時期の演奏昔は大嫌いだったんですが、今はすごくグッときます。歳のせいですかね。
このアルバムはそんなことはないのですが、全盛期よりは明らかに鮮やかさに欠けるプレイをしてて。それを円熟とよぶのか、枯れたとよぶのか、精彩に欠けたとよぶのか、っていうのはかなり微妙な違いかもしれないなあと思いました。




ターン・アップ・ザ・クワイエット(通常盤)

ターン・アップ・ザ・クワイエット(通常盤)

ダイアナ・クラールです。
スタンダード集なのですが、選曲が1930年から1950年と古い曲が多いです。
演奏はシンプル。昔の演奏スタイルを踏襲してるんでしょうかね。無駄な音がなくて歌が引き立ちます。
何を歌ってもダイアナ・クラールが唄う歌はダイアナ・クラールのモノなってしまうあたり、やっぱりさすがだなあという印象。
「スタンダードを聞いたー」って感じがあんまりしない。すごいことなんだけどさらりとやってしまうのであんまりスゴさがないのもすごい。





SEIKO JAZZ(通常盤)

SEIKO JAZZ(通常盤)

聖子さんです。
あの松田聖子さんがスタンダードジャズを歌う企画盤です。
スタンダードといってもバーブラ・ストライサンドの「追憶」とかカーペンパーズの「Close to You」とかノラ・ジョーンズの「Don't Know Why」が入ってたりで、まあジャズにかかわらずスタンダードということでしょうか。
歌の細かなニュアンスとかジャズ的な言語での歌いまわしとか、そういうことはこのアルバムでは無しで良いのではと。
美空ひばりさんがジャズを歌うアルバムが好きでよく聞いてたのですが同じように聞いてます。





今月はこんな感じ。
旧譜を聞くことが多かったかなと思います。
ジム・ホールばかり聞いてました。
一昔前は廃盤になってたものが再発になっててうれしい限りです。

iPhoneに曲をダウンロード出来なくなったのでいろいろしてみた

いつからか分かりませんが、macで買ってきたCDをリッピングしてもiPhoneに曲が入らなくなってました。いままでそんなこと無かったのに。
iCloudミュージックライブラリをアップデートしたら直るかな?とやってみたらこんな表示が、、、

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この表示のとおり「ファイル」>「ライブラリ」と進んでも「Geniusをオフ」の項目は無い。なんだこれ。困った。

いろいろ悩んでやってみたことは、
maciTunesをサインアウトして再度サインインする。
です。一応これで直ったようで今までリッピングした曲がiPhoneに入るようになりました。

今後もこれ起きるかもしれないので一応メモ。

ES-175を弾いて1年経った

1年経ちました。

tomohironozima.hatenablog.com

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一時期ビビリが出た時期がありましたが、弦を交換したら解消されました(原因は謎)。
いまのところトップ落ちも無く、かなり調子は良いです。

アンプで鳴らすのは土日だけで、平日は生音で鳴らしてます。
生音で鳴らしても気持ちいい。
平日にアンプで鳴らすと低音が響きすぎて階下に振動が行きそうで、円滑なご近所付き合いのためにアンプ使うのは土日のみにしてます。そのくらい低音のどっしりした音が出ます。

コード鳴らすのは箱モノのほうが良いですね。
とくにテンションコードのような複雑な和音がきれいに響きます。
きれいに響くので♭5thとか9thとか13thなどの音が聞きやすく、それぞれの音のコードの中での価値や役割が見えやすい、そんな気がします。


あとは、
もっと弾けるようになりたいです。
良い音を自在に鳴らせるようになりたい。


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今月聞いた新譜(2017年4月)

例によってリリースされて半年未満のものは新譜という括りで。


マイ・フーリッシュ・ハート

マイ・フーリッシュ・ハート

ラルフ・タウナーです。クラシックギターのソロです。
ビル・エヴァンスの「My Foolish Heart」以外はラルフ・タウナーのオリジナルとのこと。
ジャズというよりはクラシックの演奏のようです。
水墨画のような演奏です。繊細でありながら力強く、クラシックギターひとつの音色だけで描かれた世界。

クラシックギターの音が最近すごく好きです。
生の音を響かせられる楽器は魅力的ですね。



Ralph Towner plays the jazz standard "My foolish heart" in London, 2014

2014年の映像がありました。
美しい演奏です。




Tales from The Trees アンモーンの樹

Tales from The Trees アンモーンの樹

  • アーティスト: 加藤真亜沙,Doug Weiss,Daniel Dor,Jonathan Powell,Jay Rattman,Francesco Geminiani,Chris Stover,Alon Albagli,Sarah Elizabeth Charles,Linton Smith,Martha Kato
  • 出版社/メーカー: SOMETHIN'COOL
  • 発売日: 2016/09/07
  • メディア: CD
  • この商品を含むブログを見る

加藤真亜沙さんです。
この方のこと全く知らなかったのですが、今もほとんど知らないです。ピアニストの方らしいってことしか分からない。
すばらしいです。聞いてびっくりしました。すっごくいい。
鮮やかです。やわらかい色彩が次々に開いていくようです。
華やかな水彩画のような印象。
音楽的にはブラジルの今的なジャズっぽいですね。ミナス新世代っていうんですかね?よく知りませんが。アントニオ・ロウレイロとか。
知的で華やかで、すこし幾何学的な複雑さがあって。颯爽としたスピード感が春の風のようで。
いまの季節に聞けてよかった。


Martha Kato Album "Tales From The Trees"






TROPICAL LOVE(完全生産限定盤)

TROPICAL LOVE(完全生産限定盤)

電気グルーヴです。
おふざけ的な曲から始まり、笑いながら気楽に聞いてるのですが、曲が進んでいくと次第に「お、、、これは... 」と思うものが多くなり、最後にはスピーカーの前で正座して聞き入ってしまう。
電気グルーヴのアルバムってそういうのが多い気がします。
このアルバムも中盤からシリアスにエロいサウンドになっていきます。最後にまたおふざけモードになりますが。
4年ぶりのアルバムですが大満足。




4月はこんな感じ。
そういや加藤真亜沙さんのアルバムはビミョウにリリースから半年以上経ってるかも。
5月も行き当たりばったりでいろんなもの聞いていきたい。