緊張と緩和

ギターとかジャズとか格闘技とか

音楽理論を知るために読んだ本

こんな本を読んだら音楽理論を知ることが出来たよ、というお話しです。

とはいえ、僕もまだまだ勉強中なので、音楽理論については初歩的な知識しか持ってないのですが。
それでも、音楽理論を知ってると音楽聞くのが楽しくなります。
演奏しない人にも音楽理論について知ることはおすすめしたい。音楽の構造を知ってると音楽聞く楽しさが何倍にもなります。



ギター・マガジン 最後まで読み通せる音楽理論の本(CD付き) (Guitar Magazine)

ギター・マガジン 最後まで読み通せる音楽理論の本(CD付き) (Guitar Magazine)

分かりやすい。とにかく分かりやすい。
音楽理論を全く知らない人にオススメしたい。
講義スタイルなので読みやすい。
ときどきねじ込んでくるダジャレはアレですがそこも良い。
ギター・マガジン 最後まで読み通せるジャズ理論の本 (CD付き)

ギター・マガジン 最後まで読み通せるジャズ理論の本 (CD付き)

ギター・マガジン 最後まで読み通せるアドリブ理論の本 (CD付き)

ギター・マガジン 最後まで読み通せるアドリブ理論の本 (CD付き)

シリーズで「ジャズ理論」と「アドリブ理論」も出てます。これら3冊は重複したことが書いてあったりなのですが理解深めるために3冊とも読んでみても良いかも。



CD付き ギターで覚える音楽理論 確信を持ってプレイするために  養父貴 著

CD付き ギターで覚える音楽理論 確信を持ってプレイするために 養父貴 著

「最後まで読み通せるシリーズ」よりも詳しい内容です。
インターバルやダイアトニックについて分かってるくらいのレベル感かなあと思います。「こんな音楽ではこんなコード進行が使われがち」という汎用例の紹介が分かりやすい。
10年くらい前に買ったのですが、今でもときどき読み返します。
個人的にすごく好きな本。




理論書ではないですが、音楽の歴史を知ることで理論の知識が深まります。
単音のメロディーのみだった大昔の音楽が、和音に進化して、さらに複雑な構成に進化する、という過程で理論がどのように体系化されていったか、がすごくおもしろい。
ダイアトニックが分かる人ならすごくおもしろく読めると思います。
文庫本なのでサイズ的に電車の中で読みやすい。




音楽理論の書籍っていろいろ出てますが、同じくらいのレベル感の書籍を数冊読んだほうが理解が深まるかなあと思います。いろんな側面の知識が補えるかなあと思います。

今月聞いた新譜(2017年6月)

例によってリリースされて半年未満のものは新譜という括りで。




Tributary Tales [ボーナストラック1曲収録・日本語解説付き]

Tributary Tales [ボーナストラック1曲収録・日本語解説付き]

ジェラルド・クレイトンです。
tomohironozima.hatenablog.com
ライブ前にアルバム聞いてたのですが、あらためて聞くとライブとアルバムの印象が少し違うかなと。アルバムは完全にカルテットの演奏ではなくゲストも多いためなんですが、どちらも好きです。
正統派なカルテットのジャズもあればアーシーなゴスペル風な演奏もあり、バラエティー豊かです。
どの曲も物語を紡いでいくような緻密さを感じます。メカニックな緻密さではなく、綴織のように一本一本を丹念に織り込んでくような緻密さ。
今年出たアルバムで一番ヘビロテしてます。




ザ・ストーン・スキッパー

ザ・ストーン・スキッパー

シャイ・マエストロ・トリオです。
イスラエルのジャズマンです。
イスラエルといえば、ギラッド・ヘクセルマンとかアヴィシャイ・コーエンとかオメル・アヴィタルとかは聞いたことあったのですが、シャイ・マエストロははじめて聞きました。
中東っぽいオリエンタルでエキゾチックな音もあり、エレクトロニカ風な音もあり、おもしろいです。ジャズとしてももちろん良い。
僕があまり聞いてこなかったテイストの音なので何とも表現しにくいのです。こういう音楽を演奏する人がいたんだ!という印象です。
イスラエルのジャズはもっと聞きたい。




Drunk [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤]  (BRC542)

Drunk [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC542)

サンダーキャットです。
こってりクドくてエロいブラックミュージックという印象。
90年代くらいのブラックミュージックが好きな人は好きなんじゃないかなあと。
雑多な具材をグツグツ煮てるところにさらに肉のカタマリをガンガン投入して胃もたれ間違いないメニューを作ってるような。
メローで甘めなメロディですらドス黒くて重くて最高。
曲数が多いので全部通して聞くのはちょっとキツイです。
とはいえアルバムの1曲目から律儀に曲順どおりに聞く時代ではないのかもしれないですね。




オートマトン

オートマトン

ジャミロクワイです。
1stと2ndしか聞いてなかったです。20年ぶりに聞きました。
時代の先端として活躍し一時代を築いた人たちのその後ってちょっと悲しくなるものが多いので敬遠してたのですが、とても良かったです。
良い具合にダサい、という印象です。
ローリング・ストーンズがダサい、とか電気グルーヴがダサい、とかと同じような印象(※個人の感想です)。
ジャミロクワイが時代に対して尖っていくことが出来ないのではなく、ロックが時代に対して尖っていくチカラを失くしたのでは?とか思いました。
「尖っていくこと=優れたこと」、ということでは決して無いので、それはそれですばらしいと思います。




6月はこんなところで。
もう夏ですね。今年も季節に関係無く、秋の音楽や春の音楽など好きな音楽を聞く夏にしたいです。

Dドリアンスケールを弾いて思ったこと

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Dm7でDドリアンスケール弾く時に、Cメジャースケールのことを考えながらDドリアンスケールを弾くのではなくDドリアンスケールを意識して弾いたほうが良いよというお話です。

Dm7でDドリアンスケールが使えますよ、ってことは分かってるんですが、結局はCメジャースケールと同じ。なので今までCメジャースケールを弾いてました。
しかし、それではDドリアンスケールの特徴が活かせてないことになります。

チャーチモードにはそれぞれスケールごとに特徴があります。

ドリアンスケールはナチュラルマイナーの6度が長6になってることが大きな特徴です。つまり13がナチュラルになってる。

ナチュラルマイナースケール R 9 m3 11 P5 m13 m7
ドリアンスケール R 9 m3 11 P5 13 m7

なので13を意識して弾くと特徴が出しやすい。マイナーでありながらちょっと洒落た雰囲気が出せます。ドリアン的なちょっと都会的な感じ(個人の感想です)。

また、
Dm7のコードでマイナーを意識しないでCメジャースケールで弾くとマイナーコードなのにメジャー的に弾いてしまうことになります。
m3を意識して弾くとコードの個性を出せるので、フレーズの中でコード感を出せます。

つまり弾いてるコードの構成音を意識して弾くと良いですよ~というお話でした。

みきちゅ8周年記念ライブ『みきちゅタンジェント』@新宿MARZ

6月17日(土)に行ってきました。

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2部(昼公演・夜公演)とおしで行きました。
よかったです。とてもよかった。

王道ポップなアイドル楽曲をやったり、重めな曲調なシンガーソングライターをやったり、アイドルグループ活動があったり、フレンチ・エレクトロをやったり、ヒップホップユニットでピアノ弾いたり、ここ1年ちょっとの間いろいろな活動があり、中には「おや?」と思うものも正直あったのですが、今回のライブでは、今までやってきたことが高いクオリティでひとつにまとまった、という印象を受けました。
あれもこれもとやってきたことを上から塗りつぶしたのでなく、全て均等に溶け合って、混ざり合って、ひとつのものになったというか。

アイドルとかシンガーソングライターとかテクノポップとか、それぞれの川を流れるままに辿って行ったら、大きな海にたどり着いて、広いところに出てドーンと視界がひらけたような。
そんな印象を受けました。

音楽っていいな、と晴れやかな気持ちになるライブでした。

オルタードスケールのこと

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「ジャズっぽいフレーズ弾くにはオルタードスケールを覚えなさい」
ってほんとによく言われます。
#や♭がたくさんついた不安定なスケールなので、オルタードスケールを使うと良い感じで不安定なフレーズになります。
覚えておくと便利なオルタードスケール。
どうすればオルタードスケールをおぼえられるのか。

以前に、

ロディックマイナースケールの半音下はオルタードスケールと同じものになります。
(例:D♭メロディックマイナー=Cオルタードスケール、Fメロディックマイナー=Eオルタードスケール)
ただし「メロディックマイナーの半音下」という覚え方は意味がなくて、

R・♭9・#9・3・#11・♭13・m7

と覚えないと音の役割を理解しないことになります。

と書きました。
ロディックマイナースケールを理解してる人であれば「半音下」と言われてもパッと反応できるでしょう。しかしメロディックマイナー・スケールは難しいので「半音下」と言われてもパッと反応できずフレーズが出てきません(僕のレベルだとほんとうに出てきません)。
ちょっとムリです。絶対ロストします。


では、他におぼえ方のヒントはないものか?

Cオルタードスケールは、

C・C#(D♭)・D#(E♭)・E・F#(G♭)・G#(A♭)・A#(B♭)

となってます。これをインターバルでみると、

「半・全・半・全・全・全・全 」

となります。

「全・全・半・全・全・全・半 」(メジャースケールのインターバル)

と似てますね。
ていうかルートを半音上げれば、オルタードスケールと同じになる。
つまり、
オルタードスケールとは、『メジャースケールのルート以外の音が全部半音下がっている』という捉え方ができるわけです。

Bメジャースケール:B・C#(D♭)・D#(E♭)・E・F#(G♭)・G#(A♭)・A#(B♭)
Cオルタードスケール:C・C#(D♭)・D#(E♭)・E・F#(G♭)・G#(A♭)・A#(B♭)

Bメジャースケールを弾いて、B音を半音上げてCで弾くとCオルタードスケールになるわけです。
わかりやすい。

ただし、これも音楽的な理解という面ではイマイチです。
「Cオルタードを弾くところはBメジャースケールのツーとだけ半音上げ」という意識で弾くとルートからのインターバルを見失います。
うまく音に反応できそうにないです。これはこれでキツイ。

ただし、運指をこの方法でおぼえるという手は有効だと思います。
慣れ親しんだメジャースケールのルートを半音上げるだけなので運指練習はやりやすい。


じゃあどうする?って話しですが、
オルタードの音を1ポジションで押さえられるところを自分で作って、コードフォーム的にアルペジオのように鳴らす練習が一番効果的と思います。
あとは、オルタードスケールをいっぱい弾くとかですかね。
チャーリー・パーカーがⅤ7で弾くフレーズをコピーするとか。
でも、まずはコードフォームのようにスケール内の音をクローズドで一度に押さえられるポジションを自分で作って、Ⅴ7のときはそのポジションをアルペジオのように弾く。
今僕はその方法で練習しています。
この方法だと、
| G7 | Cm7 |
のような進行の場合にGオルタードスケール弾いて、Cm7のコードトーンにつなげることもやりやすい。ルートからの度数が見えやすいのでどんなふうに着地するかをイメージしやすい。


ビバップのフレーズはコードシェイプの中にすでにある」
ジョー・パスは言ったそうです。
たしかに。コードトーンが弾ければなんとかなるもんね。
しばらくこの方法でオルタードの練習してみます。