緊張と緩和

ギターとかジャズとか格闘技とか

今月聞いた新譜(2017年2月)

例によってリリースされて半年未満のものは新譜という括りで。

カイピ Caipi (Japan Edition)

カイピ Caipi (Japan Edition)

カート・ローゼンウィンケルの新作「Caipi」です。
はじめて聞いたときは正直「何だこりゃ?」と思いました。「これはジャズなのか?」と。
そのあと夜中に酒飲みながら聞いたら「あーこれはいいわ心地よい」と思いました。
知らないうちにジャズとしてガチガチな先入観で聞いてたようです。そういうの良くないですね。音楽は音楽として楽しみたい。
ブラジル音楽です。ゆったり心地良く、程よい緊張感があります。
浮遊するようなカートのギターがすごく良いです。
聞くところによるとギター以外の楽器もカートが演ってるとか。
4月にはCaipiバンドで来日するそうなので今からライブが楽しみです。




Arclight

Arclight

ジュリアン・ラージです。
1曲が短いです。所謂ジャズ的な「アドリブの応酬」はこのアルバムには無いです。曲も3分くらいとジャズにしては短め。「あーもっとギター聞きたい」ってところで終わってしまいます。全体的にコンパクトです。なのでちょっと物足りなさがあります。
映像みるとジュリアン・ラージはテレキャスターを弾いてますね、。硬いんだけど伸びのある音がとても良い。ソリッドギターも良いなあと思いました。
ラグタイムがあったり古いスタンダードがあったりでジャズというよりもアメリカンミュージックという感じです。ジャズもアメリカンミュージックのひとつですが、「アメリカの大衆音楽」という印象の演奏です。優れたアメリカンポップスを聞いてるような感じです。





ニール・ヤングです。
70年代に出たアルバムかな?と思うような音と楽曲。去年出たローリング・ストーンズの新譜のときも思ったのですがこれくらいの人になると、変わらないこと、シンプルなこと、が1つの大きな価値なのでしょう。
ニール・ヤングはすっと変わらないですね。力強くて繊細で痛々しいところとか。
アコースティックアルバムですがブルースハープだけが歪んだ爆音なのも好きです。




今月はこんな3枚。
カートもジュリアン・ラージもそうですが、アドリブ的な要素のないジャズを最近聞くことが多いです。「インプロヴィゼーションとの距離感」って最近のジャズの重要な課題になってるなあと。