緊張と緩和

ギターとかジャズとか格闘技とか

ジャズのライブ

昔(たしか10代の頃なのでそうとう昔ですが)、こんな話をどこかで聞いたことがありました。

 

ジャズはレコードで聞くほうがオススメ。ジャズのライブはその演奏家の熱心なファンで無ければそんなに楽しめない。なのでレコードを聞き込んでどうしても行きたくなったらライブに行くほうが良い。

 

たしかラジオのジャズ番組で聞いたと思う(何の番組で誰が言ったかかはもう覚えてない)。
当時ジャズ聞き始めたばかりだった僕は「へえ~、やっぱりジャズってロックと違うんだなあ」と納得してました。「『鑑賞』的な側面が強い音楽だからライブよりもレコード(というかCD)のほうが良いのかな?チケット高いしライブよりもCDたくさん聞こう」と当時の僕は感じたのでしょう。とても素直ですね。
実際にはそんなことなくてライブでジャズ聞くのは楽しいんですけどね。そんな理由で30代になるまでジャズのライブに行くことはありませんでした。
(あとで思い出したけど1994年のマウント・フジ・ジャズ・フェスティバルに行ってたの思い出しました。ホレス・シルバー大西順子、US3が出演したときの。懐かしい...!)
半年くらい前からジャズのライブに行くようになりました。転勤で東京に出てきたばかりのころ以来だから12年ぶりです。
やっぱりナマで音楽を聞くのはいいですね。
CDを何度も繰り返して音の隅々まで聞くことでカラダの中に沁みていく音楽の聞き方ももちろんすごく大事ですが、時間と場所を同じくすることでその場で消えてしまう音楽に耳を傾けるのもすごく尊いことと思います。
その場に集まった演奏家どおしの刺激から生まれたアドリブ、その瞬間に立ち会えることはとてもすばらしい。

 

When you hear music, after it's over, it's gone in the air.
You can never capture it again.

音楽は終わると空中に消えてしまう。
二度と取り戻すことはできない。

 

エリック・ドルフィーの有名な言葉ですが、なんとも儚いですね。「無常観」というか「もののあはれ」というか。

というわけで最近は月1くらいでライブでジャズを聞くことにしてます。