緊張と緩和

ギターとかジャズとか格闘技とか

今月聞いた新譜(2017年6月)

例によってリリースされて半年未満のものは新譜という括りで。




Tributary Tales [ボーナストラック1曲収録・日本語解説付き]

Tributary Tales [ボーナストラック1曲収録・日本語解説付き]

ジェラルド・クレイトンです。
tomohironozima.hatenablog.com
ライブ前にアルバム聞いてたのですが、あらためて聞くとライブとアルバムの印象が少し違うかなと。アルバムは完全にカルテットの演奏ではなくゲストも多いためなんですが、どちらも好きです。
正統派なカルテットのジャズもあればアーシーなゴスペル風な演奏もあり、バラエティー豊かです。
どの曲も物語を紡いでいくような緻密さを感じます。メカニックな緻密さではなく、綴織のように一本一本を丹念に織り込んでくような緻密さ。
今年出たアルバムで一番ヘビロテしてます。




ザ・ストーン・スキッパー

ザ・ストーン・スキッパー

シャイ・マエストロ・トリオです。
イスラエルのジャズマンです。
イスラエルといえば、ギラッド・ヘクセルマンとかアヴィシャイ・コーエンとかオメル・アヴィタルとかは聞いたことあったのですが、シャイ・マエストロははじめて聞きました。
中東っぽいオリエンタルでエキゾチックな音もあり、エレクトロニカ風な音もあり、おもしろいです。ジャズとしてももちろん良い。
僕があまり聞いてこなかったテイストの音なので何とも表現しにくいのです。こういう音楽を演奏する人がいたんだ!という印象です。
イスラエルのジャズはもっと聞きたい。




Drunk [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤]  (BRC542)

Drunk [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC542)

サンダーキャットです。
こってりクドくてエロいブラックミュージックという印象。
90年代くらいのブラックミュージックが好きな人は好きなんじゃないかなあと。
雑多な具材をグツグツ煮てるところにさらに肉のカタマリをガンガン投入して胃もたれ間違いないメニューを作ってるような。
メローで甘めなメロディですらドス黒くて重くて最高。
曲数が多いので全部通して聞くのはちょっとキツイです。
とはいえアルバムの1曲目から律儀に曲順どおりに聞く時代ではないのかもしれないですね。




オートマトン

オートマトン

ジャミロクワイです。
1stと2ndしか聞いてなかったです。20年ぶりに聞きました。
時代の先端として活躍し一時代を築いた人たちのその後ってちょっと悲しくなるものが多いので敬遠してたのですが、とても良かったです。
良い具合にダサい、という印象です。
ローリング・ストーンズがダサい、とか電気グルーヴがダサい、とかと同じような印象(※個人の感想です)。
ジャミロクワイが時代に対して尖っていくことが出来ないのではなく、ロックが時代に対して尖っていくチカラを失くしたのでは?とか思いました。
「尖っていくこと=優れたこと」、ということでは決して無いので、それはそれですばらしいと思います。




6月はこんなところで。
もう夏ですね。今年も季節に関係無く、秋の音楽や春の音楽など好きな音楽を聞く夏にしたいです。