緊張と緩和

ギターとかジャズとか格闘技とか

ロバート・グラスパー・トリオ@Blue Note Tokyo

1月3日(水)の2ndセットに行ってきました。

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メンバーは去年と同じです。
tomohironozima.hatenablog.com

ロバート・グラスパー(ピアノ)
ヴィセンテ・アーチャー(ベース)
ダミオン・リード(ドラムス)
ジャヒ・サンダンス(ターンテーブル

静かな演奏でライブがはじまり、マーティン・ルーサー・キング牧師の「I have a Dream !」の演説のサンプリングでじわじわと緊張感が高まります。
いつの間にか激しい曲に入っていき熱い演奏に。
最後はまたゆったりと熱い余韻を残しながら終演。

すばらしかったです。
ジャズとR&Bとヒップホップを横断するような時間でした。
ブラックミュージックのいろんな要素が目の前で溶け合っていくような。
すごいもの見た。

ダミオン・リードのドラムが最高によかったです。
マシンのような正確さで激しい曲からボリュームを落とした静かな曲までの懐の広さ。キッチリしたグルーヴを出しながらときおりピアノが2台あるかように思えてくるような歌うようなドラムを聞かせてくれたりとほんとにすばらしい。

全体的には激しめの内容だったと思います。
途中で意識が飛んで無心で音楽に聞き入ってました。
本当によかったです。


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2018年になりましたね。

今月聞いた新譜(2017年12月)

年の瀬ですね。
例によってリリースされて半年未満のものは新譜という括りで。


Glamorous Lifeグラマラス・ライフ

Glamorous Lifeグラマラス・ライフ

大西順子トリオです。
久しぶりのトリオでのアルバムですね。
良いです。ガツンとした演奏。
大西順子のピアノと言えばグルーヴの圧倒的な「黒さ」だったのですが今作では「黒さ」というよりもドッシリした安定を感じます。もう絶対的なドッシリさ。
このトリオの演奏をライブで聞いてみたいなあ。
井上陽介さんのベースがブリブリなのもすごく好きです。



Very Special ヴェリー・スペシャル

Very Special ヴェリー・スペシャル

大西順子さんです。
またまた大西順子。バラード集だそうです。2枚同時リリースとのこと。
バラード集とはいえ甘ったるさやとろけるようなロマンティックさとはちょっと違う印象(なのでバラード集ってことを忘れてた)。
ロピアノが良いです。
あとギターの音がすばらしい。


ユートピア

ユートピア

ビョークです。
新作を聞くたびに見たことない世界に連れてってくれるビョーク
温かみというか、冬の寒い日に窓から差し込む暖かい日差しというか。今作は前作までとちょっと違う印象を受けました。圧倒的な存在で立ちはだかる鉄の壁みたいなものって印象だった前作(前前作?うろ覚え)とは感じる温度も色もだいぶ違います。
すごいですね。ずっと聞いてしまう。



ARCA[輸入盤CD](XLCD834)

ARCA[輸入盤CD](XLCD834)

ARCAです。
最近読み方を知りました。アルカです。
ビョークの新作がARCAとの共作だそうです。
すごい景色が浮かんでくる音楽です。
断崖絶壁とか、視野いっぱいに広がる地平線とか。
どうしようもないくらいの広大な自然の景色から色が次々に溢れてく感じ。
絵画や写真のような音楽のような印象。
すごいの聞いた。



今月はこんな感じ。
12月ですね。今年はいろいろありましたが2018年はたのしくすごしたいです。

「ケルン・コンサート」のこと

キース・ジャレットの 「ケルン・コンサート」をはじめて聞いたのは大学生の頃です。
当時は何の知識もなく聞いてました。なので「完全即興演奏によるピアノ・ソロ」ということはだいぶ後に知りました。
でも、そんなことを知らなくても十分に楽しめた。演奏から圧倒する何かが伝わってきました。
即興だろうが楽譜通りだろうが良い演奏であればどっちでも良い、と思ってるんだけどこの演奏は圧倒的にすごい。
ゼロからモノが作り出されてるダイナミズム。その瞬間を聞くことが出来る。すばらしい。

最近あらためて「ケルン・コンサート」をよく聞く。ここ1カ月は繰り返し繰り返し聞いている。
なぜか救われたような、大きなものに包まれたような、そんな気持ちになれる。心がささくれたときにすごく効く。
なんというか、宗教音楽とか賛美歌とかを聞いたときのような感じかな?いや、ちょっと違うな。何と表現すればいいのだろう。
恍惚感。癒やしと救い。雲の切れ間から光がピアノに差し込むような、宗教画のような光景。

「ケルン・コンサート」とおなじく完全即興演奏によるピアノ・ソロアルバムの「ソロ・コンサート」(1973年)のライナーノーツにキース・ジャレットのこんな言葉があった。

このアルバムの演奏は、私という媒体を通じて、創造の神から届けられたものである。

僕はひねくれてるので「創造の神」ってことばをそのまま鵜呑みにする気は無いんですがすごいですね。『創造の神から届けられたもの』って。

「ケルン・コンサート」をはじめて聞いたときから『ひらいてる』っていう印象を強く持ってたのですが、『「創造の神」といわれるもの』と媒体であるキース・ジャレットの双方が通じ合ってることがそういう印象をもたせたのかもしれない。
そんな感想を持ちました。


ケルン・コンサート

ケルン・コンサート

練習方法が分からないときのこと

何を練習するのが正解なのかがわからないときがあります。
ギターの練習がまさにそれです。
なのでいろんなことに手を付ける。こっちの教則本をやったりあっちの教則本をやったり。
結果何も身につかない。
こんな遠回りをずーーーーーっとしてる気がする。
道に迷った状態でかなり不安です。精神的にもよろしくない。
なんとかならんものか。

よくよく考えてみたら格闘技もはじめはそんな感じだった。何を練習したら良いか分からなくて闇雲にシャドーしたりサンドバック叩いたり。
いろんなことをやったけど結局効果が出なかった。
うまくならなくて、遠回りをずーーーーーっとしてる気がしてて不安だった。練習でボコボコにされて悔しくて涙流した日もあった。
今はさすがにそんなことなくて、効果を考えて練習ができるようになった。
「前蹴りが得意な対戦相手を想定したシャドー」とか
「遠い距離から一気に距離をつめることを想定したサンドバック」とか。
実戦(実践)のための練習ができるようになった。
つまり練習方法が分かってきた。
何のためにこの練習をやってるのか、がハッキリしてると練習効果が見えてくる。
「いま60%くらい分かってきたな」とか「あと3回やらないと実戦で使えないな」とか、自分の理解度が見えてくる。
理解度が見えてくると短時間で効果的に練習することが出来るので、ダラダラ練習を防ぐことができるようになる。

練習方法が分からないってのは、つまり目的が分かってないからなんだろうなあと思う。

では分かるためにどうすればいいか。

これについては答えは出せてない。

習得したいこと、習得する方法、習得する期間、をきちんと考えて、「これだ!」と思う方法をあきらめずにやることが1番良いのかなあという気がする。
(こういう精神論的な結論は好きではないのですが...)

で、ギターの練習としていま何をやってるかというと、コードトーンをずっとやってます。
いろいろ考えた結果コードトーンをやつけないと前に進めない気がするから。
毎日ちょっとずついろんなフォームでいろんなスタンダード曲を弾いてます。
少しずつ少しずつ何かが自分の中に貯まってる気がしてます。

正しい方法を根気よく続けること、これが1番の近道な気がしてます。

今月聞いた新譜(2017年11月)

例によってリリースされて半年未満のものは新譜という括りで。


Dear Family

Dear Family

桑原あいと石若駿のデュオです。ピアノとドラムのデュオ。
今月はこればかり聞いてました。いいですね。生命力に溢れてます。聞いててチカラがみなぎる感あります。
このアルバムは長く聞きそう。
あと、石若駿のドラムが素晴らしく良いです。ピアノのように歌うドラムですね。ダイナミックであり繊細であり、表現力がすごいです。


桑原あい×石若駿 - 「ディア・ファミリー」(TV Version)フル・ヴァージョン





アクアレール (通常盤)

アクアレール (通常盤)

纐纈歩美さんです。
華やかですね。この人のアルトは本当に華がある。華があるけど品格もあって聞き応えあります。前作以上に好きです。
バックのメンバーの演奏もすき。




COLORS [CD]

COLORS [CD]

BECKです。
「あれ?これ新譜?」と思うくらいのモッサリした感じ。BECKのいつものあの感じです(表現しにくいやつ)。あーいつもどおりだねって感じ。良くも悪くも。
トータル45分ってのもLP盤みたいで良いすね。




今月はこんな感じ。
もう12月ですね。師走ですよ。
大西順子の新譜とかビョークの新譜は今聞き込んでるのでまた次回にでも書きたいな。